毎日続く頭の重さ…それ、「緊張性頭痛」かも?


最近、頭がずーんと重たい感じがする。肩や首もガチガチで、仕事に集中できない…。そんなお悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか?
その症状、「緊張性頭痛」の可能性があります。
緊張性頭痛は、日本人の約3人に1人が経験していると言われるほど身近な慢性頭痛です。とはいえ、原因や対処法が分からず、ただ痛みを我慢してしまう方も少なくありません。
本記事では、緊張性頭痛の原因やセルフケア方法、予防法についてわかりやすく解説します。
緊張性頭痛とは?
緊張性頭痛は、**「頭全体がギューッと締めつけられるような痛み」**が特徴です。片頭痛のようにズキズキとした拍動性の痛みや、吐き気・光過敏といった症状はあまり見られません。
痛みは軽度〜中等度で、仕事や家事はなんとかできるけれど、常に不快感があるというケースが多いのも特徴です。
多くの場合、肩や首の筋肉の緊張や精神的ストレスが関係しており、慢性的に続くこともしばしばあります。
緊張性頭痛の主な原因
1. 肩や首の筋肉の緊張
長時間のデスクワークやスマホ操作によって、首・肩の筋肉がこわばると血流が悪くなり、痛み物質が溜まって頭痛を引き起こします。
2. ストレスや精神的疲労
精神的なストレスが交感神経を刺激し、筋肉の緊張や血流の悪化を引き起こします。**「ストレス=頭痛」**という方も少なくありません。
3. 姿勢の悪さ
猫背や前かがみの姿勢は、頭の重さを支える首や肩に大きな負担をかけ、慢性的な筋緊張の原因に。
4. 目の疲れ
パソコンやスマホの使いすぎによる眼精疲労も、首やこめかみ周辺の筋肉を緊張させ、頭痛につながります。
5. 睡眠不足や生活リズムの乱れ
睡眠の質が悪いと、自律神経が乱れて筋肉がうまくリラックスできず、頭痛の原因になります。
緊張性頭痛の対策と予防法

● 生活習慣の見直し
- 規則正しい睡眠: 7~8時間の睡眠を目安に
- 食事バランス: ビタミンB群やマグネシウムを含む食材(玄米、ナッツ、魚など)
- 軽い運動: 毎日10〜20分のウォーキングで血流改善
● 姿勢の改善
- デスクワーク中の姿勢を意識
- モニターの高さは目の高さ、肘は90度が理想
- スマホを見るときは顔を下げずに持ち上げる
● ストレスケア
- 深呼吸や瞑想アプリを活用
- 入浴でリラックス(ぬるめのお湯に15〜20分)
- 好きな音楽や自然の音で心を落ち着ける
● セルフケア方法
首・肩ストレッチ(例)
① 頭をゆっくり左右に倒して、首の側面を伸ばす
② 両肩を思い切りすくめて3秒→ストンと落とす(3回繰り返す)
③ 両手を後頭部に添えて、ゆっくり前に倒す
ツボ押し
- 風池(ふうち): 後頭部のくぼみに親指をあて、円を描くようにマッサージ
- 肩井(けんせい): 首と肩の中間地点。少し強めに指圧するとスッキリします
改善しない場合は医療機関へ
セルフケアや生活改善を行っても頭痛が続く場合は、頭痛専門外来や神経内科の受診をおすすめします。特に、次のような症状がある場合は注意が必要です。
- 急に今までにない強い頭痛が起こった
- 手足のしびれや言語障害を伴う
- 痛み止めを頻繁に飲んでいる
※痛み止めの飲みすぎによって起こる「薬物乱用頭痛」にも注意が必要です。
まとめ
緊張性頭痛は、日常生活のなかで誰にでも起こりうる頭痛です。
しかし、原因を知り、生活習慣を見直すことで十分に予防・軽減が可能です。
「最近、頭が重いな…」と感じたら、今日からできるケアを始めてみましょう。
我慢せず、自分の体と心を大切にしてくださいね。