耳鳴りのせいで不眠になったお話①

2025年5月29日

最初は寝違えからでした

ある休日の朝、目覚めると強烈なくびの痛み。起き上がるのも辛いほどでした。その日はテーピングを貼ってやり過ごすと次の日はそこそこ軽減。職場へ行き電気治療とストレッチでさらに軽減を目指しました。
その日の夜はさらに痛みも軽くなりやれやれと思っていましたが、ふと気づくと左耳の奥からジリジリと何かがこすれるような連続音がなっています。実は以前から時々感じることのあった音でしたが、以前は極々一時的なものですぐ治まっていました、が今回は待てど暮らせど治まる気配がありません。

という事で今日のテーマは耳鳴りです（笑）

耳鳴りとは、外部に音源がないのに、自分にしか聞こえない音を耳や頭の中で感じる症状です。多くの人が経験する症状で、軽度のものから日常生活に支障をきたす重度のものまで様々です。

🔍 耳鳴りの原因

耳鳴りの原因は非常に多岐にわたり、耳そのものの問題から、神経や脳、心身の状態にまで及びます。主な原因を以下に分類して説明します。

① 耳の障害によるもの（末梢性）

🦻 耳の構造や機能に直接関係する原因：

難聴（加齢性難聴、突発性難聴、騒音性難聴など）
耳垢栓塞（じこうせんそく）（耳垢が詰まって音がこもる）
中耳炎・内耳炎
耳硬化症
メニエール病（めまいを伴う内耳疾患）
耳管開放症（耳が自分の声で詰まるような違和感）

② 神経・脳の異常（中枢性）

聴神経腫瘍（聴神経にできる良性腫瘍）
脳血管の異常
中枢性感音障害
自律神経失調症
てんかんや脳の電気的異常（まれ）

③ 血管性（拍動性耳鳴り）

脈拍と連動して「ドクドク」や「トクントクン」と聞こえるタイプの耳鳴り。

動脈硬化
高血圧
頸動脈や静脈の奇形や狭窄
血管腫

④ 薬物・化学物質による影響

耳に対して毒性を持つ薬（耳毒性）：アミノグリコシド系抗生物質、アスピリン、大量のNSAIDs（痛み止め）など
カフェイン・ニコチン・アルコールの過剰摂取

⑤ ストレス・心理的要因

精神的ストレス
不安障害
うつ病
過労や睡眠不足

これらの心理的要因が耳鳴りの感受性を高めたり、実際に耳鳴りを誘発・悪化させることがあります。

⑥ 顎関節・首の問題

顎関節症（TMJ）
頸椎症や首の筋緊張

これらも神経を介して耳鳴りと関連していることがあります。

🩺 耳鳴りの診断・検査

耳鼻咽喉科で行われる代表的な検査：

聴力検査（純音聴力検査、語音聴力検査）
ティンパノメトリー（鼓膜の動きの検査）
ABR（聴性脳幹反応検査）
MRI（聴神経腫瘍などの除外）

💊 耳鳴りの治療法

耳鳴りの原因に応じて治療は異なりますが、一般的な対処法は以下の通りです：

原因治療

難聴 → 補聴器
耳垢 → 除去
薬の副作用 → 中止・変更

対症療法・緩和療法

音響療法（マスカー）
認知行動療法（CBT）
薬物療法：抗不安薬、抗うつ薬、漢方（抑肝散、苓桂朮甘湯など）
生活習慣の改善：睡眠、食生活、ストレス対策

🧘‍♂️ 日常でできるケア

十分な睡眠
ストレスをためない
カフェイン・アルコールの摂取を控える
耳に優しい音環境（ホワイトノイズや自然音の利用）
深呼吸・リラクゼーション

🏥 受診すべきサイン

片耳のみの耳鳴りが続く
難聴やめまいを伴う
耳の中で脈拍に合わせた音がする
突然発症し、改善しない

📌 耳鳴りまとめ

**耳鳴り（tinnitus）**とは、外部に音源がないのに「ジー」「キーン」といった音が聞こえる症状です。軽度なものから生活に支障をきたす重度のものまで様々で、原因も多岐にわたります。

🔍 主な原因

分類	内容
🦻 耳の障害	難聴・中耳炎・耳垢栓塞・メニエール病など
🧠 神経・脳の異常	聴神経腫瘍・脳血管異常・自律神経の乱れなど
💓 血管性（拍動性）	動脈硬化・高血圧・血管奇形など
💊 薬物・化学物質	薬の副作用・カフェイン・アルコールなど
😖 ストレス・心理的要因	不安・うつ・睡眠不足・過労など
🦷 顎関節・首の問題	顎関節症・首のこり・頸椎の異常など

🩺 主な検査・診断

聴力検査
ティンパノメトリー
聴性脳幹反応（ABR）
MRI（脳・聴神経の確認）

💊 主な治療法

種類	内容
✅ 原因治療	難聴→補聴器、耳垢→除去、薬の見直しなど
🔈 音響療法	ホワイトノイズ・マスカーの利用
🧠 認知行動療法（CBT）	耳鳴りへの不安を軽減
💊 薬物療法	抗不安薬、抗うつ薬、漢方など
🌿 生活改善	睡眠・食事・ストレス対策